トリル人初登場。後のDS9での描かれ方と違い、ホストの人間が単なる「器」扱いなのが、違和感を感じる・・ビバリーが恋した、オダンの男性ホストは共生生物が入る前どんな人だったのか分かりませんが、少なくとも新しいホストとして現れた女性は、あそこまで(共生生物抜きの)自分一人で生きてきた以上、それなりの独立した個人としての人格がありそうなのに、オダンを入れたとたん、彼の精神に(言い方は悪いですけど)乗っ取られてしまったようで、なんだかなぁ~と。
いくらオダンの人格がすばらしいものでも、それに自分を乗っ取られ、駆逐されてしまうことを、ホストのオリジナル人格は受け入れるのか?・・と。
だからこそ、DS9ではここら辺りの描き方を変えた・・共生生物&歴代ホストの知識や記憶も受け継ぐけど、ホスト自身の人格が消えてしまう訳ではない・・ダックスであると同時に、ジャッジアでもあるんだ・・と。
とはいえ、このTNG版トリル話も切なくていいお話のような。オダンの心を宿したライカー(というか、ジョナサン・フレイクス)の、「恋に燃える男」演技がいいんですよね。本当、昔見た時はあまりピンとこなかったライカーのよさが、今になってなんだかよく分かるわ~という感じ。
それにしても、ビバリーがあれで妊娠してしまってたら、話ややこしいでしょうねぇ。まぁ未来はきっと、簡単&安全な避妊法があって、医者である彼女は当然、それなりの処置を講じていてそんな事態にはならないでしょうけども。
原題はHalf a Life。
見た目は、ハゲたデブいおっちゃん×おばちゃんという、あまり麗しくない(失敬)組み合わせのカップルではありますが、ラブストーリーとしての美しさはTNGの中でもピカイチじゃないかと思わされる位、いい話でしたね~。
冒頭、ラクサナがいないかどうか、おっかなびっくり行動する・・ターボリフトから慎重に出てきた(笑)ピカードを捕まえて、(「忙しい」という彼に)「たいした仕事じゃないくせに」と、(毎度のこととはいえ)ものすごいことを言い切れてなおかつそれが許される、さすがラクサナ・・(笑) ブリッジで、ウォーフの話をまるで聞いちゃいねぇとことかも・・(笑)
ラクサナを愛していて、彼女と生きたいと願いながらも、家族と伝統の重みには逆らえず、死である決別の儀式を行う為、星に戻るティムソン。そんな彼と、残り数日しかともにいられず、なおかつ死にゆく姿を見送らなければならなくても、「決別の儀式には、愛する者が出席するのでしょう?」と、ともに星に下りることを選んだラクサナの「強さ」が胸をうつ・・。
原題はThe Drumhead。
ある意味、TNGの裏(?)ベストといえるエピソードのような。表ベストは「超時空惑星カターン」とか、そういう切ない味わいの回であって、こういう苦く、見ててイライラさせられる話が表ベストに選ばれることはないでしょうけど、その苦味は重く、考えさせられるよなぁ・・と。
行き過ぎた誇り・・傑物だった父への、そして自分自身への・・で、道を誤るサティ提督。藤田あつ子先生の煌如星シリーズという、中国の清朝を舞台にした漫画があるんですが、その中で主人公の如星が、「意外と、成功で損なわれる人物は多い。成功は失敗と同じか、もしくはそれ以上に恐れられるべきものなんだ」とか言う台詞がありまして、それを思い出しました。
誇りを持つことは大事ですけど、それゆえに他者を見下したり、過剰に自分(の行為)を正当化するようになってしまってはいけませんよね。
祖父が今の敵だから、父が敵と通じていた(と疑われている)から・・と、本人まで否定、疑われる・・江戸時代の連座制かっつーの!24世紀になっても人類は「まだまだ」なのね・・と。確かにこういう負の部分の克服はなかなか難しいでしょうけど。
クルーを守る為、間違った道を突き進もうとする提督に宣戦布告・・断固戦う旨を告げるピカードがかっこよかったです。
原題はIdentity Crisis。
過去記録の映像を検証・・本体の見えない影が映ってるってのが怖い・・。
あの、5年前の調査班員の完全に変わってしまった姿は、高橋留美子の人魚の森シリーズの「なりそこない」のような不気味さ・・。家族・・ってか遺族には辛い話ですよね。生きてはいるけど、もう、本人ではないどころか「人間」ですらないなんて・・。伝えない訳にもいかないでしょうけど。
スザンナとジョーディーの友情はいい感じ・・「恋人」としてはなかなか女性とは上手くいかないジョーディーですが、「友人」としてなら結構いい女性がいる・・後々、気の強いロー少尉と一緒に事件に巻き込まれた時も上手くやって、後で食事までしてましたし。基本的に「いい人」・・友人としては申し分ない人ってこと・・それがまた、ジョーディー本人には悩みの種だったりして(笑)
原題はNight Terrors。
あの、断層(?)の反対側で捕まってた宇宙船も、まさか自分達のメッセージが相手宇宙船のクルーのレム睡眠を妨害、結果、34名を殺し合わせてさらに多大な犠牲を出すとこだったとは、夢にも思わなかったでしょうね。仕方のなかったこととはいえ・・。
幻覚ではやはりビバリーのが一番怖いですけど、猜疑心にかられたオブも怖い・・。まっさきに死にそうになった(自殺しかけた)のが、肉体は頑丈なウォーフってのがある意味皮肉?真面目な人は、思い詰めるからコワいんですよね~(もっと人生、お気楽に生きなきゃ・・って、お気楽でクルーは務まらんでしょうけども)
原題はGalaxy's Child(そのまんま)
本物のリアに、ホログラムのリアの存在がバレて彼女がキレた時に、少しは謝りましたけど、逆に彼女の非協力的な態度を責めた・・攻撃に転じたジョーディーに民族性の違い(?)を感じたというか(まさに、「攻撃は最大の防御」)
勿論、ホログラムリアにいやらしいことはしていない・・ダッチワイフ代わりにはしていない=自分は間違っていないという確信があるからな訳ですけど、同じシチュエーションで、もしジョーディーが(今の)日本人だったら、とにかく謝り倒して、相手の気が静まるのを待ちそうな・・。彼が厳密に何人って設定なのかは知りませんが、あの対処法は(スタトレという物語の作り手である)アメリカ人のそれ・・ですよね。
どちらがいい悪いではなく、とにかく「文化が違う」なぁ~としみじみ。よその国で生きていくとなれば、単に言葉だけでなく、こういう文化的違いも理解し、身につけていかなきゃいけないんでしょうね。
原題はDevil's Due。
いくら詐欺行為であくどく儲けるためとはいえ、目の中に機械入れるなんてイヤー!・・と、本筋とは関係ない部分に反応する私。いや、まぁ、未来は医療技術も進んでる訳ですから、たいしたことではないのかもしれませんが・・。
惑星元首はなんかヤな奴が多いなか、この星の元首は、あやうく騙されかけてはいましたが、なかなかに感じのいい人でしたね。
にしても本当、ピカードモテモテ・・こういう、やっかいな手合い・・ひねくれた性格した輩には特に。誇り高い、誰にもひざまずかない人なだけに、余計に屈服させたくなるんでしょうね(←その気持ちは分かるような気が)
原題はClues。
皆に疑われながらも、実はクルー全体を救う為に行動していたデータがけなげというか。
ウォーフ、トロイを他人のいるところではカウンセラーと呼んでいたのを、咄嗟の時は「ディアナッ!」・・かなり親密になってきてますねアンタ達・・という感じ。
いかにもSFらしい話・・また「こんな話あったよなぁ~」とコブラを思い出したり。コブラが市場でロボットを買ったことで起きるとんでもない事件。「今から時間を戻します。いいですか?あなたは何もしない」 読み直したいので兄ちゃん、はやく古本で買い直してくれ!(他力本願)
原題はThe Wounded。
カーデシア、初登場(ですよね?) ガンバの宮本のフェイスガードのようなアレは一体・・?(DS9とかでは見かけなかったような・・) 顔色もちょっと違う・・DS9だともっと青白かったような。今回登場のガル(←デュカットと同じ役者さんらしいですね。言われてみれば確かに・・)が、金髪っぽいのも意外(←連中、ほとんど黒髪でしたよね) 次姉、「ガル」を「よぅ聞くから、(カーデシアの)よぅある名字かと思ってたワ」とのこと(笑) ちなみに役職(階級)名で「大佐(相当)」という意味。確かにネットしてて解説とかを読む機会が無ければ、知らなくてもおかしくはない知識かも(次姉、パソコンもってません)
マックスウェルの、カーデシアの基地や戦闘機に対してとった行動・・やり方はもちろん間違っていましたが、判断そのものは実は間違っていなかった(らしい)というオチが怖く、苦いよなぁ・・と。彼が今まで優れた艦長であったこと自体は紛れも無い事実で、だからこそフェニックスの乗員も彼の判断に従ったんでしょうね。ネビラ級戦艦、艦長独りでは、動かすことは出来ても戦闘機相手に勝つことはできないでしょうから。一枚岩で、(余程のことがない限り)上官・・艦長の命令は絶対というシステム。だからこそ「戦える」訳ですが、艦長が間違っていた場合の「結果」は甚大かつ深刻・・。当たり前ですが、軍事力のもつ諸刃の危うさ・・を、ひしひしと感じざるを得ないというか。
途中の、カーデシア副長がエンタープライズのコンピューター端末に触っていたという事件も、彼は興味本位で触っただけでファイル内容は見てないとか言ってましたし、そんな彼にガルは自艦に戻れば処罰を与えるとピカードに言いましたが・・。それは事実かもしれませんが、もしかするとエンタープライズ乗艦前からガルが副長に「出来る限り重要なファイルにアクセスしろ。見つかったらシラをきれ」と言い含めてあって、あのブリッジでのやりとりは「芝居」だったという可能性もある・・。疑い出せばきりがない・・人間(同士)って悲しいよね・・というか。もちろん、その逆・・お互い信じあうことも出来る訳ですが。
オブとケイコの新婚時代・・蜜月ってやつですか(笑) なんかモリーがいなくて2人だけってのがミョーな感じ。カーデシア人に対してあとで無礼を詫びたり、一瞬のチャンスで転送乗艦、かつての上官を説得したりと、今回のオブは渋く、かっこいい・・。カーデシア人が憎いというより、彼らに接することでかつての、自分が直接その手で人を殺したという経験を思い出すのが辛いってのも・・(哀) 派手さはなくとも、彼も渋み深み、そういうののある味わい深いキャラになってきましたねぇ・・としみじみ。
原題はData's Day。
マドックス中佐(←人権裁判ん時の人ですね)への報告という形をとった、データ視点・・彼のモノローグでつづられる一日。いいですねぇ~。いわば番外編、特別編・・今までこつこつ見てきた視聴者へのサービスですよね。
マドックスと聞くとついつい「ドマックス?」と、内田春菊先生の漫画に出てくる、「女なら誰とでもヤる」という絶倫(ある意味博愛?)キャラの名前に変換して笑ってしまう我々・・。
それはさておき、ケイコのマリッジブルー(笑)、ジョーディーへの冗談失敗、結婚の贈り物選び、ダンスの練習、大使乗艦、艦長から仕事、猫の餌やり、オブライエンからの嘆願、ケイコ説得失敗、カウンセラーに相談、大使に質問される、ライカー観察、転送事故の捜査、ケイコと和解、花嫁の父親役、赤ん坊に対面、ナイトシフト引き継ぎ・・一日とはいえ、さすがにエンタープライズ、ささやかなものも含めいろんなことがあるもんです。
ケイコの結婚式は日本人的にはツッコミどころ満載な訳ですが(角隠し変~!なんじゃその三三九度は?音楽が、結婚式というよりは正月っぽい・・等々)、まぁ24世紀・・日本の伝統も形は変わってるかもしれません(特にあの三三九度はオブライエン・・アイルランド系との折衷・・ということ?) 放映をオンタイムで見ていた人達はまさか、この夫婦およびその間に生まれる子達が、次のシリーズにまでまたがってさまざまな物語を生み出していくとは、この瞬間には夢にも思ってなかったでしょうね。
式を司ったピカードが花嫁にブチュー(←頬ですけどね)・・地球に帰った時の、兄さんとのおっさん同士の結構熱烈なキスでも思いましたけど、やはりこういうとこは「文化が違う・・」とヒストリエのエウメネス口調で呟いてしまう次第。
長年実績をあげたヴァルカンの大使がよもや、ロミュランのスパイとは。大使にでもなろうってんですからヴァルカン星の有力家系の出身っぽい・・身元は確かなのが普通だと思うんですけど。
で、その件でハラワタが煮えくり返るような思いをしたピカードがその後、新生児に向かって「我が艦へようこそ」と満面の笑みを浮かべるのがもぅ・・(うっとり)という感じ。子供嫌いを明言してますけど、絶対いい父親になれると思う・・勿体無い。
カウンセラーとの結婚談義(?)で、結婚する可能性がないとは言えない・・そしてした場合、伴侶と一緒に年をとることはできないが「分け与えるものならあると思います」と、それなりの自負をもっていることを垣間見せるデータがもぅ・・(うっとり)という感じ(←またかい) 確かに「いい父親」になれるのは既に立証済みですし、とにかくこの、自負がかっこいいんですよね。なんのてらいもなく(彼は「感情がない」んですから、当たり前ですが)、さらっと言ってのける辺りがもぅ・・。
ビバリーとのダンスレッスンも楽しい・・このお話全体がファンサービスと言えるんでしょうけど、とりわけこのシーンはその意味合いが強いですよね。データの、固まった笑顔が怖い・・(笑)
最後、中佐に宛てて、よりよい自分になっていきたいし、なれると思う旨を語るデータは、素直に明るい未来を信じる「希望」に満ち溢れていて、下手な人間以上に人間らしく健全・・人の「あるべき姿」ですよね。見ててなんかこう、涙が出てきそうな気持ちになるというか・・。彼はなんて、ほっこりと暖かい存在なんでしょう・・。
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