話自体は可もなく不可もなく・・といった出来のように思えましたが(チャコティが活躍してたのはよかったですけど)、トゥヴォックの上半身裸が拝めたり(女性視聴者へのサービスか?)、自分の作ったシチューの鍋の中で煮られるという悪夢を見ながらも、「…でもいいダシが出んのよ」と言うニーリックスに爆笑させられたり(たしかに何となく、いいダシが出そうな気が・・)、場面場面はそれなりに面白かったかな・・と。
ヴァルカン人にとっては、ああいう恥をかくことが一番嫌なんですね(←ヴァルカン人でなくても嫌ですけども)
今回はまともにベラナの大きなお腹が映ってましたね。
何と言ってもやはり、カークとスポックのギャングコスプレ&口真似(←チャーリーも)が楽しい回。吹き替えではカークが「スポッコ」と言ってくれないのがちと、残念。
元からパラマウントがもってたんであろう、セットや衣装や小道具を使いまわせて、予算的には少なくすんだんだろうな・・という感じ。
カークとスポックに服をとられた2人が、昔風の肌着姿なのが・・(笑)
誰も死なない、こういう明るいノリの話もいいよね・・と。
原題は「Message in a Bottle」
EMH-2がサイコー(笑)
冒頭、アルファ宇宙域の艦隊の船と通信が出来るかもしれない・・とのことで急に緊迫感みなぎるヴォイジャーから、ドクターが通信手段として送られ・・。それで「ハイ、連絡がつきました」じゃ面白くないので、ドクターの着いた艦が、ロミュランによる乗っ取りというとんでもない事態に陥ってる訳ですが。
艦隊のクルーは全員殺されている絶望的な状況で、シリアスなドラマになるんかいなと思いきや、ドクターとEMH-2による、すちゃらか・・スラップスティックなドラマが展開(笑) さすがに最後の方の、2人で艦を動かしてロミュラン撃退・・は、やり過ぎのような気もしますが、ツッコむのも野暮か・・。
そして最後は、3年4ヶ月ぶりに故郷へ・・愛する人達に自分達の生存を知らせることが出来たということで、ほっこりさせられる・・いいですねぇ。
途中で挿入される、気が早すぎるニーリックスの、慣れない地球料理で胸やけ患者続出→パリス医療室に缶詰→ハリーにEMHを作らせて、案の定失敗・・というくだりや、交渉に持ち込めないと判断した相手を電撃で黙らせるセブン(笑)といったエピソードもそれぞれ「らしくて」いいですし。
服が違ってて「もしかしたら」と思ったらやっぱり、ベラナ役の人はこの時妊娠してたんですね。なるべくお腹映さないようにしてますけど、それでも一瞬、ふっくらしたウエストが映ってたような・・?
あの、吹き替えがオブライエンの辻さんのヒロージェンを演じてるのは、DS9のゼクの従者メイハードゥ役の人だそうで。言われてみれば、面影が。
もし最初の、通常の音声だけの通信が反響して返ってくることなくプロメテウスに届いていたら、既に艦を乗っ取っていたロミュランが、艦隊のふりをしてその場限りの対応・・ヴォイジャーの生存が連邦に知られることは無く、また、ドクターとEMH-2の活躍も無かったことで結果、艦隊の最新鋭艦もロミュランに奪われていたであろうことを思うと、何が幸いするか分からない・・という話でもあり。
しかし、何があったか知りませんが、艦隊の最新鋭艦がロミュランに乗っ取られるなんて大問題ですよね・・(TOSの時代じゃないんですから・・) でもまぁ、ヴォイジャーだって、(セスカの入れ知恵のせいとはいえ)技術的には劣る種族であるケイゾンに艦を乗っ取られたことがある訳ですし、まぁ、起こってしまう時には起こってしまう・・ということか。どれだけハードが発展しようとも、使いこなすのはソフト・・人間な訳ですし。
以下、シリーズ最後までご覧になった方向け感想。
これは、派手さは無いかもしれませんがなかなかいい話・・(クルーが「家族」である)VOYならでは、VOYらしさのある名作ではないかと。二回泣けましたよ!
一回目は、ホロデッキで事故を再現・・生きながら自分の死の瞬間を見るという特異な体験をしたニーリックスが、今までの、辛いことも多かった人生を生きる支えだった「信仰」を喪失したことを実感、絶望するシーン。そして二度目は勿論、転送台の上の彼が、チャコティの説得で新しい家族と共に再び生きていくことを決意するシーン。
「レプリケーターのお化け?君以外退治できないぞ」 その通り!
確かに人間、死んでしまえばそれまでであろう・・天国も地獄も無い・・死んで、先立った家族に会えることもなく・・。
それでも、「大いなる森」を心に抱いて生きる・・そこで会えることを願う人(故人にしろ生者にしろ)がいることにこそ、おそらくは意味がある訳で。
最後、ナオミが夢の中で彼女なりの「大いなる森」にいる・・ってのがいいんですよねぇ。
祈りというか願いというか、とにかくそういうのの本質を描いた話といえるんではないかと。ニーリックス(大人)からナオミ(子供)へ、引き継がれる祈り。DNAを遺すことは他の動物にも出来ますけど、こういうのを(赤の他人同士でも)引き継いでいけるのは人間だけだよな・・と。
「大いなる森への旅」・・それすなわち「人生」ってことですよね。
いくら天才とはいえ昔の人であるレオナルド・ダ・ヴィンチが、科学技術に、そして自身が死なない(ホログラムである)ことにとまどいつくし、それに艦長がいらちくる・・って辺りはちょっと、見てて嫌な感じでしたけど、その前段階・・彼がモバイルエミッターごと盗まれてた!でもそれなりに順応してた(笑)!艦長&トゥヴォックが話合わせてるよ!って辺りはちょっと、面白かったかも。
時代も場所も、遥かに遠く離れて、それでも「権力者」という類型は、レオナルドの時代から変わっていないことを思うと、本当、人間(の本質)なんていつの時代も同じ・・大して変わんないよなぁ・・としみじみ。
TNGでウェスが花壇に突っ込んで「死刑!」と宣告された回でもそうですけど、もうちょっと相手の星の法律とか、調べてから上陸しろよな・・と(それを言ったら話が始まらないとはいえ) ある意味、市場でセブンがニーリックスに指摘していることは正しい・・。
ニーリックス・・金髪好きだなぁ(笑) 彼女、殺されちゃって気の毒。
ニミラが、「野蛮だ」と非難したヴォイジャーの拘束室に最後、彼女の星の人間が拘束されちゃってる皮肉・・。
以前にもあった「名探偵トゥヴォック」な回でしたが、今回、グイルに独りで接触しようとしたのはマズかったんでは?部下とか使え・・もうちょっと、人に頼ることも覚えましょうや、少佐・・という感じ。
ガスが充満した場所で危険な作業を行う艦長とハリー。よく考えたらホログラム=呼吸する必要のないドクターにやって貰えばよさそうなもんですけど、やはり専門知識が必要なんでしょうかね・・?
クレニム艦で新しいお洋服を支給されてるチャコティとパリス。チャコティは普通に着てるのに、なんでパリスは不必要に胸元開けてセクシーさを強調しようとしているのか?(笑) 女子の方のセクシー担当は言うまでもなくセブンですけど、もしかして男子の方は「俺だよ!」という(マクニールさんの)自負がそうさせたとか・・?
艦長の決定に不服を唱えたセブンと、その後のトゥヴォックの会話が意味深というか、考えさせられる・・。「これだけは覚えておけ。艦長は常に正しい」「論理に不備があってもか」「おそらく」 トゥヴォックの返事が「おそらく」なのがいい味出してますよね。彼の迷い・・(こう言うと彼は嫌がるでしょうけど)人間臭さを感じさせて。
確かに、艦隊の全艦長が、いかなる時も正しいとは限らない・・時には部下が指揮権を剥奪する必要に迫られる場合もあるでしょう。しかしそれは、本当によっぽどの場合だけでなければならない・・艦長という絶対の指揮のもと、一丸になってこそ、戦える・・やっていける・・って部分が、船という社会では大きいでしょうし。難しい問題ではあるでしょうけど。
大火傷のあと、ずっとタンクトップ姿の艦長。もう、制服をレプリケートすることも出来ないから・・なんですね。彼女がかつてはねつけた、チャコティからのプレゼントの時計を発見するシーンがよかったです。
それと呼応するかのような、チャコティがパリスに託すメッセージ「キャスリンによろしく」も。個人としては喧嘩別れしたままの状態だった訳で、お互いそれが心残り・・早く再会して仲直りしたいんだな・・と。こういうところに、(たとえ男女の仲にはならなくても)2人の絆・・ってものを感じられます。
ヴォイジャーに残る=死を覚悟した艦長と、トゥヴォックの別れのシーンもよかったです。やはり艦長は、艦に最後まで残ろうとするもんなんですね。
ブリッジの隔壁に穴が開き、かろうじて緊急用フォースフィールドだけが、宇宙空間とブリッジを隔てている・・肉眼で時空兵器艦が見える・・って絵ヅラは凄いですね。ここまで散々、ヴォイジャーの惨状っぷりが描かれてきましたが、これが最後、これが究極・・という感じ。そしてそのまま、時空兵器艦につっこむヴォイジャー!艦長殉職!
で、結果、ヴォイジャーはこの1年が無かったことになり、アノラックスは妻との人生を取り戻す・・しかし、彼のデスクの上にはタイムライン図が残されていて、ハッピーエンドながらも、「また同じようなことが起きるんじゃ・・?」という、一抹の不安をも感じさせるというか。
とりあえず、アノラックスの年の割には奥さん若過ぎる(&キレイ過ぎる)やろ~!(笑)
天体測定ラボでKYっぷりを発揮するドクター・・。
オブリストの声は、なかなか分かりませんでしたが後編の最後の方になって、ENTのタッカー(内田さん)だと分かった・・オブライエンの辻さんやクワークの稲葉さんならすぐ分かるんですけどね。やはり、付き合いの長さが比例する?(DS9の7シーズン+オブはTNGでも+辻さんはCSI:マイアミでも聞いてるし)
クレニムとの長い戦闘期間でどんどん酷い状態になっていくヴォイジャー。それを見て「あぁ、そうか、ケスのいた未来であったことだよ」と思い出し(←遅い) ケスが警告してたような気がするんですが、こうなってしまった以上、意味を成さなかった・・ということ?でもまぁ、ケスのいた未来じゃ艦長もベラナも死んでましたから、それを思えばマシな方なのかも?
ハリーとベラナの話に出てくる、レフェリーを絞め殺したクリンゴン選手・・(笑) 「いかにも」ですが、一体その後どうなったんでしょ?・・という感じ。つくづく、クリンゴンとはいえ連邦の人間に育てられたウォーフは、大人しい方なんだろうなぁ・・と。
感情でベラナだけをかまおうとするパリスを、数週間前、感情を殺して艦全体を救う為に2名を見捨てるしかなかったという辛い経験をしたドクターが、叱る気持ちはよく分かります。
魚雷の爆発から、身を挺してセブンをかばったトゥヴォックがかっこよかったです。しかしその為に彼は失明し・・。その後、トゥヴォックの杖代わりになるセブン。感情に重きを置かず、常にクールであろうとする2人は結構似た者同士というか、いいコンビっぷりでしたね。
皆、身なりにかまってられなくなって、髪ボサボサになったりヒゲが生えたりしてくる訳ですが、とりわけチャコティのいつもと違う髪型+無精ヒゲ姿は、不謹慎ですけどモエた(笑)・・普段からしてこの格好でいて!と思ったり(艦隊のドレスコード的にNGでしょうけど)
そして最後、時空兵器艦にチャコティとパリスを誘拐された上、消されかけたヴォイジャーは逃げて、その後上級士官を残してクルーを脱出ポッドで下艦させ・・。
艦長も、ドクターはホログラムということで無防備な部分があるんでしょうかね。
機関室での白々しいパリスとベラナが笑える・・皆、気付いてるってば!(笑)
この時代(24世紀)に、プロジェリアは2世紀前に根絶された・・ということは22世紀か。本当にそうなったらいいんですけど・・。
クルーの遺伝子変異は、実は位相を変えていた異星人の「人体実験」だったことが判明。実験器具をつけられたクルーの絵ヅラがなんとも・・。
医療室で病気自慢をするチャコティとニーリックスが、深刻な状況な訳ですけど「あるある」って感じで微笑ましい。
目の前でクルーが実験のせいで死んでいくのを、なす術もなく見守るしかなかった艦長がついにブチ切れる・・このままモルモットとしてじわりじわりとクルー幾人かが殺されて行くぐらいなら・・と、異星人を道連れにしてバイナリーパルサーに突っ込む!
彼女は本気だ・・こりゃいかん!と気付いた異星人達が自分達の船で逃げ出すも、2隻のうち1隻が爆発するのがザマーミロという感じ。
ワインでも付き合う・・という艦長室での、そして最後ブリッジでの、トゥヴォックと艦長のやりとりが面白い。「無謀をはるかに通り越している」(笑)
彼女の無茶な行動は批判も受けそう・・異星人にかなわないとなれば、全滅する可能性がほとんどだったバイナリーパルサーへの突入より、幾人かの犠牲は致し方ないと甘んじて受け止め、実験が終わるまで待つという穏便(というか「腰抜け」)な策をとるべきだったんでは・・という意見もあるかもしれませんが、人としての誇り(矜持)の問題と、そして何より、あんな非人道的な実験をする輩に対する警告として、あの行動には、たとえ全滅していたとしても意味があった・・と思います。
幾人かの犠牲は致し方ない・・と、艦長が敗北を認めれば(=異星人と取引をしたとなれば)それは、クルーの士気、および生き残ったその後の、彼女の指揮力にも影響を及ぼしたでしょうし、ああいう痛い目をみたことであの異星人も今後はちょっとは慎むかもしれない・・ヴォイジャーが甘んじて許容していたら、今後もっと増えたであろう犠牲を、全く無くしたか、多少は少なくしたかもしれないことを思えば(勿論、全く反省せずに同じことを繰り返してる可能性もありますけどね・・)
Ravenと言われると第一義的にECW→WWEのあの、Ravenを思い出す・・今何してんのかな~と思いましたが、TNAで元気にやってるらしいですね。よかった×2。
そんな、アメリカンプロレスの話題はともかくとして本編感想。
冒頭、艦長が「イマジネーション」と言う度に、「イマジネーションだよ!」と、USJにおけるエルモの物真似をする次姉・・。
ホログラム=ニーリックスの料理を喰った訳がないくせに悪口を言うドクター。どないやねん!
セブンの服は銀色も悪くないですけど、この茶色が落ち着いた色合いでいい感じですね。
ドクターの提示した、科学的な栄養素の組み合わせは無視・・自分なりに、セブンによかれと思う料理を考えてあげるニーリックスが彼らしい。
ボーグらしさを発揮して逃げ出したセブン。「やはり彼女はボーグだ」と言うチャコティに反対して人間だと言い、彼女を取り戻そうとする・・しかし、どうしてもボーグになってしまうというなら、人道的にこの星系にボーグを野放しにする訳にはいかないので、いかなる手段を講じてでも彼女を止めろ(つまり、最悪の場合は殺せ)・・と命令する艦長がいい感じでした。
「個人の」私人としての、セブンに向ける優しさと、「公共の」公人としての厳しさ(それは、不特定多数の人間の為・・彼らをボーグの脅威にさらす訳にはいかないという「優しさ」でもある訳で)、両方を兼ね備えていて。この、バランス感覚が大事なんでしょうね。私人としての優しさはすごく大事ですが、それに溺れて公人としての感覚を鈍らしてはいけない訳で。
艦長といえば、ゴーメンの非難に対する「選択の余地がなかったもので」という吹き替えの台詞の、わっるそうな言い方が素敵過ぎ・・爆笑でした(声優さんグッジョブ) つくづく、この女(ひと)だけは敵にまわしたくないわ~と(次回も、そう思い知らされる話な訳ですが・・)
自分達家族が住んでいた船に戻り、同化された時の記憶を思い出すセブン。そして彼女は両親と、彼らに育てられていたら・・という、もうひとつの、別の人生への思いを馳せ・・。
12 | 2025/01 | 02 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | |||
5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |