原題は「Counterpoint」 邦題、これまた致命的なネタバレですな・・。勘弁しちくり~という感じ。幸いにも見る前に知らずに済みましたが・・。
一個人の女性としての「感情」に流され切ったかに思えて、実はギリギリのところで、約150人のクルーと+αのゲスト(ブレナーリ人)の命を預かる立場=艦長としての「理性」が、キャスリンに防衛線を引かせていた・・と。
勿論、ゲストは無事逃したとはいえ、カシックが、負け戦を記録に残すのは汚点・・とヴォイジャーを見逃してくれていなければ、クルーは艦を、故郷へ帰る術を失っていたかもしれない訳で、そう考えるとやはり、キャスリンは致命的なミスを犯した・・とも言えなくもないでしょうけど。
それでも、ブレリーナ人を救ったり、カシックを受け入れてもいい・・と思った彼女の「情」の部分・・それを全否定しては、そもそも今までやってこれなかったでしょうし、クルーもついてこれなかったはず。クルーの多くが反対したであろう、ボーグドローンを個人として再生する・・という彼女の選択で結果、セブンが放射能に満たされた、絶対的な孤独の中で艦とクルーを守り抜いてくれた・・。
「理性」は大事ですが、それだけでは人間、割り切れない・・渡って行けない部分があり、往々にして「情」に賭けざるを得ない場面がある・・「トゥヴォック艦長」に直訴して、リスクを負ってでもキャスリンとチャコティを救う為にヴィディア人と取引しようとした、あの時のクルーのように。そしてその賭けに負けたら、笑って負け(死)を受け入れるしかない・・というか。
クルーも、艦長の理性的な部分だけでなく、彼女の人間らしい「情」の部分をも含めて全幅の信頼を寄せているはず・・それに命を預けてる(賭けてる)訳ですから、どんな結果をもたらしたとしても、粛々として受け止めるんではないかと。
勿論すすんでクルーに死ねと言ってる訳でも、クルーが死んでしまうような選択肢を艦長が選ぶのを肯定してる訳でもないんですが・・人として、譲れない部分・・どうしようもない部分があり、それゆえの敗北だというなら受け入れるしかない・・というか。上手く言えませんが。
艦長としての理性の部分でカシックを信じきれず、保険をかけておいたキャスリンですが、女性として、情の部分で彼に惹かれていたのは事実。「艦長(という立場)なんだから当然」と言ってしまえばそれまででしょうけど、誰にも、どんな時でも、感情に流され切ってしまうことを、自分自身に対して許すことが出来ない・・地球に帰り着き、艦長という立場から、クルーに対しての責任から、解放されるまでは・・。
通常は休暇で、最悪でも離職で、艦長という立場・責任から一時的、もしくは恒久的に逃れられる他の艦長達とは違い、もしかすると死ぬまでこの、重たい鎧を脱ぐことが出来ない・・そしてそのことを重々覚悟してるであろう彼女の心情を思うにつけ、本当切ない気持ちになってくるというか。
それにしてもカシック(役の人)、名演技。見てるこっちも見事に騙されましたぜ。彼も、検査官としての自分の理性を優先させて生きてる訳ですが、個人の感情の部分では、最後に告白した通りキャスリンに惹かれた部分はあった・・女性として魅力的だとは思っていたはず。
それでもやはり、キャスリンがそうであったように彼もまた理性を優先させる人・・結局2人は似た者同士だった・・ということでしょうか。あの、半ば誘拐して(笑)交渉に持ち込んだ科学者を口説き落とした時の息の合いっぷりといい、本当、裏切るつもりでなくて本気で艦に残ってくれてたら、いいパートナーになっただろうな・・という感じで惜しいです。彼女と互角(以上?)に渡り合える男なんて本当、レアなんですから。
でもまぁ、元から裏切るつもりだった彼が、検査官としてのエリート人生+生まれ故郷での暮らし・・それら一切合財を捨てようかと本気で血迷わされるほどまでには、キャスリン(とヴォイジャーでの暮らし)は魅力的ではなかった・・と(失敬) ってか、その世界で自分が「支配者」側であることが一番、大事(感情、愛情は二の次)であろう彼をして、決して支配者にはなれない(けど、キャスリン個人は手に入れられる)ヴォイジャーでの暮らしに、「少し心が揺れないでもなかった」と言わしめただけ、キャスリン大したもんだよ・・と言うべきなんでしょうね。
クラシック音楽+艦・・って組み合わせが銀英伝ぽかったというか、グーでした。
分子になって空中浮遊・・。理性的なヴァルカン人クルーですから、それしか選択肢がないと「論理的に」納得して素直に受け入れたんでしょうけど、感情的な普通のクルーだったら相当に怖がったというか、嫌がったでしょうね、こんな処置。
一個人の女性としての「感情」に流され切ったかに思えて、実はギリギリのところで、約150人のクルーと+αのゲスト(ブレナーリ人)の命を預かる立場=艦長としての「理性」が、キャスリンに防衛線を引かせていた・・と。
勿論、ゲストは無事逃したとはいえ、カシックが、負け戦を記録に残すのは汚点・・とヴォイジャーを見逃してくれていなければ、クルーは艦を、故郷へ帰る術を失っていたかもしれない訳で、そう考えるとやはり、キャスリンは致命的なミスを犯した・・とも言えなくもないでしょうけど。
それでも、ブレリーナ人を救ったり、カシックを受け入れてもいい・・と思った彼女の「情」の部分・・それを全否定しては、そもそも今までやってこれなかったでしょうし、クルーもついてこれなかったはず。クルーの多くが反対したであろう、ボーグドローンを個人として再生する・・という彼女の選択で結果、セブンが放射能に満たされた、絶対的な孤独の中で艦とクルーを守り抜いてくれた・・。
「理性」は大事ですが、それだけでは人間、割り切れない・・渡って行けない部分があり、往々にして「情」に賭けざるを得ない場面がある・・「トゥヴォック艦長」に直訴して、リスクを負ってでもキャスリンとチャコティを救う為にヴィディア人と取引しようとした、あの時のクルーのように。そしてその賭けに負けたら、笑って負け(死)を受け入れるしかない・・というか。
クルーも、艦長の理性的な部分だけでなく、彼女の人間らしい「情」の部分をも含めて全幅の信頼を寄せているはず・・それに命を預けてる(賭けてる)訳ですから、どんな結果をもたらしたとしても、粛々として受け止めるんではないかと。
勿論すすんでクルーに死ねと言ってる訳でも、クルーが死んでしまうような選択肢を艦長が選ぶのを肯定してる訳でもないんですが・・人として、譲れない部分・・どうしようもない部分があり、それゆえの敗北だというなら受け入れるしかない・・というか。上手く言えませんが。
艦長としての理性の部分でカシックを信じきれず、保険をかけておいたキャスリンですが、女性として、情の部分で彼に惹かれていたのは事実。「艦長(という立場)なんだから当然」と言ってしまえばそれまででしょうけど、誰にも、どんな時でも、感情に流され切ってしまうことを、自分自身に対して許すことが出来ない・・地球に帰り着き、艦長という立場から、クルーに対しての責任から、解放されるまでは・・。
通常は休暇で、最悪でも離職で、艦長という立場・責任から一時的、もしくは恒久的に逃れられる他の艦長達とは違い、もしかすると死ぬまでこの、重たい鎧を脱ぐことが出来ない・・そしてそのことを重々覚悟してるであろう彼女の心情を思うにつけ、本当切ない気持ちになってくるというか。
それにしてもカシック(役の人)、名演技。見てるこっちも見事に騙されましたぜ。彼も、検査官としての自分の理性を優先させて生きてる訳ですが、個人の感情の部分では、最後に告白した通りキャスリンに惹かれた部分はあった・・女性として魅力的だとは思っていたはず。
それでもやはり、キャスリンがそうであったように彼もまた理性を優先させる人・・結局2人は似た者同士だった・・ということでしょうか。あの、半ば誘拐して(笑)交渉に持ち込んだ科学者を口説き落とした時の息の合いっぷりといい、本当、裏切るつもりでなくて本気で艦に残ってくれてたら、いいパートナーになっただろうな・・という感じで惜しいです。彼女と互角(以上?)に渡り合える男なんて本当、レアなんですから。
でもまぁ、元から裏切るつもりだった彼が、検査官としてのエリート人生+生まれ故郷での暮らし・・それら一切合財を捨てようかと本気で血迷わされるほどまでには、キャスリン(とヴォイジャーでの暮らし)は魅力的ではなかった・・と(失敬) ってか、その世界で自分が「支配者」側であることが一番、大事(感情、愛情は二の次)であろう彼をして、決して支配者にはなれない(けど、キャスリン個人は手に入れられる)ヴォイジャーでの暮らしに、「少し心が揺れないでもなかった」と言わしめただけ、キャスリン大したもんだよ・・と言うべきなんでしょうね。
クラシック音楽+艦・・って組み合わせが銀英伝ぽかったというか、グーでした。
分子になって空中浮遊・・。理性的なヴァルカン人クルーですから、それしか選択肢がないと「論理的に」納得して素直に受け入れたんでしょうけど、感情的な普通のクルーだったら相当に怖がったというか、嫌がったでしょうね、こんな処置。
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●2001年7月から某所で書いていた感想日記の移植版です。
●基本的にテレビ本編&映画の感想はネタバレ有、小説の感想はネタバレがある場合「続きを読む」で・・というスタンスです。
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