原題はA Private Little War。タイトルにこめられた皮肉がなんとも・・。
日本放送順ではこれが最終回で(ちなみに本国だと第2シーズン中の話)、DS9ばりに後味の悪い、重い話。しかし重いから悪いという訳ではなく、いろいろと考えさせられるというか・・。
冒頭、異星の現地住民の友人を救うためにしたことで結果、艦内の友人であるスポックを撃たれて、あやうく死なせてしまうかもしれない危機に陥るカーク。彼の動揺っぷりがスポックへの篤い友情を感じさせて良かったですが(←でもそう何回もドクターに容態訊くなよ。邪魔)、彼の容態が気になりつつ、それでも惑星に下りて、進み過ぎた文明はクリンゴンの影響でないかどうか調べる「任務」を優先させる・・「させなければいけない」あたりが、指揮官としては当然ではありますが、任務に対する責任の重さを感じさせるというか。
ドクタームベンガが、スポックを看病するクリスチンをからかうシーンが、この重い話の中で唯一のほのぼのシーン。
まじないの力で仕方無く誘惑されたせい・・と自ら認めていて、男同士の話には加えようとしなかった野心家な妻・ノナを最後、村部族に殺されたタイリーが、復讐に燃えてカークに銃を提供してくれと迫るのが印象的。
いっけん持て余しているふうでしたし、ノナはタイリーを本当に愛していたのかあやしいところもある(権力持ってる、もしくは持てる可能性のある男なら誰でもよかったのかも)・・それでもたしかにタイリーはノナを愛していたのか・・。喪えば理性すら狂う・・ついさっき「恐ろしい」と捨てたばかりの銃すら望んで手にするのか・・と。本当に愛は、素晴らしいと同時に恐ろしい・・。
望む権力を与えてくれるであろう、素晴らしい、夢のように強力な武器(フェイザー)を手に入れたことで結局、自らの死・・破滅を招いたノナが、ある意味人類そのものを暗示している・・。「人が神から盗んだ火には、呪いがかけられていた」・・。
山の住民が、クリンゴンに武器提供をうける村の住民に皆殺しにされるのを見過ごす訳にはいかない・・と、苦渋の選択として最後、山の住民に武器を渡すカーク達。
結局、あの惑星の住民達自身で、滅亡するまで殺しあうか、それまでに和解にたどり着くか、いずれどちらかの答えを出すしかない・・。連邦が和解の仲介を申し出てももう、「山の住民に加担した」という前科がありますし。滅亡せずとも、山の住民が村の住民に、村の住民がクリンゴンに、各々隷属する社会になるかもしれませんし・・。さすがにそれは、連邦が介入して止めさすとは思いますが。←反共の名のもとに、ベトナム戦争の泥沼に突っ込んでいったアメリカそのまま?
結局、カークはどうすればよかったのか?
村の住民から銃を奪って武装解除させたくとも、クリンゴンがそうさせなかったでしょうし、だいいち(いくらエンタープライズ&そのクルーがすばらしいといえども)万能ではなく、一航宙艦の艦長でしかない彼に、山の住民に自衛の為の銃を渡す以外、何が出来たのか・・?奇跡でも起きて村の住民から銃を全て奪えたとしても、もう、彼らは「造り方」を、禁断の木の実の味を、知ってしまっているのだから・・。
(日本放映順がたまたまそうだっただけとはいえ)最後の最後に、重い問いかけをして終わっていったTOS・・。
日本放送順ではこれが最終回で(ちなみに本国だと第2シーズン中の話)、DS9ばりに後味の悪い、重い話。しかし重いから悪いという訳ではなく、いろいろと考えさせられるというか・・。
冒頭、異星の現地住民の友人を救うためにしたことで結果、艦内の友人であるスポックを撃たれて、あやうく死なせてしまうかもしれない危機に陥るカーク。彼の動揺っぷりがスポックへの篤い友情を感じさせて良かったですが(←でもそう何回もドクターに容態訊くなよ。邪魔)、彼の容態が気になりつつ、それでも惑星に下りて、進み過ぎた文明はクリンゴンの影響でないかどうか調べる「任務」を優先させる・・「させなければいけない」あたりが、指揮官としては当然ではありますが、任務に対する責任の重さを感じさせるというか。
ドクタームベンガが、スポックを看病するクリスチンをからかうシーンが、この重い話の中で唯一のほのぼのシーン。
まじないの力で仕方無く誘惑されたせい・・と自ら認めていて、男同士の話には加えようとしなかった野心家な妻・ノナを最後、村部族に殺されたタイリーが、復讐に燃えてカークに銃を提供してくれと迫るのが印象的。
いっけん持て余しているふうでしたし、ノナはタイリーを本当に愛していたのかあやしいところもある(権力持ってる、もしくは持てる可能性のある男なら誰でもよかったのかも)・・それでもたしかにタイリーはノナを愛していたのか・・。喪えば理性すら狂う・・ついさっき「恐ろしい」と捨てたばかりの銃すら望んで手にするのか・・と。本当に愛は、素晴らしいと同時に恐ろしい・・。
望む権力を与えてくれるであろう、素晴らしい、夢のように強力な武器(フェイザー)を手に入れたことで結局、自らの死・・破滅を招いたノナが、ある意味人類そのものを暗示している・・。「人が神から盗んだ火には、呪いがかけられていた」・・。
山の住民が、クリンゴンに武器提供をうける村の住民に皆殺しにされるのを見過ごす訳にはいかない・・と、苦渋の選択として最後、山の住民に武器を渡すカーク達。
結局、あの惑星の住民達自身で、滅亡するまで殺しあうか、それまでに和解にたどり着くか、いずれどちらかの答えを出すしかない・・。連邦が和解の仲介を申し出てももう、「山の住民に加担した」という前科がありますし。滅亡せずとも、山の住民が村の住民に、村の住民がクリンゴンに、各々隷属する社会になるかもしれませんし・・。さすがにそれは、連邦が介入して止めさすとは思いますが。←反共の名のもとに、ベトナム戦争の泥沼に突っ込んでいったアメリカそのまま?
結局、カークはどうすればよかったのか?
村の住民から銃を奪って武装解除させたくとも、クリンゴンがそうさせなかったでしょうし、だいいち(いくらエンタープライズ&そのクルーがすばらしいといえども)万能ではなく、一航宙艦の艦長でしかない彼に、山の住民に自衛の為の銃を渡す以外、何が出来たのか・・?奇跡でも起きて村の住民から銃を全て奪えたとしても、もう、彼らは「造り方」を、禁断の木の実の味を、知ってしまっているのだから・・。
(日本放映順がたまたまそうだっただけとはいえ)最後の最後に、重い問いかけをして終わっていったTOS・・。
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●2001年7月から某所で書いていた感想日記の移植版です。
●基本的にテレビ本編&映画の感想はネタバレ有、小説の感想はネタバレがある場合「続きを読む」で・・というスタンスです。
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